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秋菊有佳色(陶淵明:飲酒其七) |
秋菊有佳色 秋菊 佳色あり 衷露採其英 露を衷みて其の英を採り 汎此忘憂物 此の忘憂の物に汎べて 遠我遺世情 我が世を遺るるの情を遠くす 一觴雖獨進 一觴獨り進むと雖ども 杯盡壺自傾 杯盡きて壺自ら傾く 日入群動息 日入りて群動息み 歸鳥趨林鳴 歸鳥林に趨きて鳴く 嘯傲東軒下 嘯傲す東軒の下 聊復得此生 聊か復た此の生を得たり 秋の菊がきれいに色づいているので、露にぬれながら花びらをつみ、この忘憂の物に汎べて、世の中のことなど忘れてしまう、杯を重ねるうちに、壺は空になってしまった 日が沈んであたりが静かになり、鳥どもは鳴きながらねぐらに向かう、自分も軒端にたって放吟すれば、すっかり生き返った気持ちになるのだ 忘憂の物とは酒のこと。この酒に菊の花を浮かべて飲むことは中国古来の慣習であった。 |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007 |