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日暮天無雲:陶淵明擬古九首其七 |
擬古其七 日暮天無雲 日暮れて天に雲無く 春風扇微和 春風 微和を扇ぐ 佳人美清夜 佳人 清夜を美とし 達曙酣且歌 曙に達するまで酣しみ且つ歌ふ 歌竟長歎息 歌ひ竟れば長歎息し 持此感人多 此を持て人を感ぜしむること多し 皎皎雲間月 皎皎たり雲間の月 灼灼葉中華 灼灼たり葉中の華 豈無一時好 豈に一時の好無からんや 不久當如何 久しからざるは當に如何すべき 日が暮れて天には雲ひとつなく、春風が穏やかに吹いている、佳人はこの夜を良しとし、暁に至るまで楽しみかつ歌を歌った、歌い終わると長いため息をつき、人々はために感ずるところがあった 雲間の月は皎皎と輝き、葉の中の花は灼灼と燃え立つ、これらのように佳人もまた短いながら華やかな時期があるが、それが永久に続かないのは如何ともしがたいことなのだ |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007 |